すみやグッディ

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すみやグッディ > 学校販売 > 部活動支援 > 管楽器リペアマン紹介

30年間、毎日が新たな体験と学習の連続です。同じ状態の
修理品は1本もないんですよ。

    リペアマン杉本 浩二

  • 管楽器リペア歴30年
  • 保有資格ヤマハ認定グレード|シニアグレード金管取得、ビュッフェクランポン技術認定終了
  • すみやグッディ株式会社専属契約管楽器リペアマン
リペアマン杉本 浩二

すみやグッディの管楽器リペアマンの中でもリーダー的な存在の杉本リペアマン。
リペア歴30年の経験と知識で年間500本以上の管楽器を修理・調整し、地域の皆様の演奏活動を影から支えています。
今回はそれらの中でも特に多くの割合を占める、学校での吹奏楽で使用されている管楽器の調整・修理についてインタビューしました。

こだわりをもった仕事が好きなんです

ーどうして管楽器リペアマンになられたのですか?

元々音楽は大好きですが、実は学生時代は管楽器ではなくバンドを組んでギターに熱中していました。
ほぼ毎日「すみや」に入り浸って顔見知りの店員さんと楽器についてあれこれ話したり、展示してあるギターを試奏させてもらったり。
ちょっとした常連きどりでした(笑)高校を卒業して一般企業に就職し、結婚もしたのですが結婚相手のお父さんがなんと管楽器のリペアマンでして。

義父は元々日本管楽器製造(ニッカン/後に日本楽器製造・現在のヤマハミュージックジャパンと合併)の技術者で、独立後「すみや」の専属管楽器リペアマンとして働いていました。
今と違って全国のほとんどの楽器店が修理と言えばメーカーに依頼したり自店内で自己流の修理をしていた時代に、「すみや」では他に先駆けて確かな技術を持ったリペアマンが修理対応していたんですね。

自分も元々はこだわって物を作ったり修理したりするのが好きでしたので、職人気質の義父が信念をもって仕事している姿に惹かれていきました。
しかも「すみや」の店員さんとは全員友達や親戚みたいな関係ですから(笑)こりゃ自分が義父の後を継ぐしかないな、と。
会社を辞めてヤマハテクニカルアカデミーに入学、卒業後は義父の元で数年間修行し、義父が亡くなった後はアトリエを引き継いで仕事をしています。

点検・調整は必ず必要です!

ーなんだか運命的なものを感じますね(笑)ところで、やはり修理される楽器は学校の吹奏楽部で使われているものが多いと思いますが

そうですね。私のところでお預かりする楽器のだいたい8割くらいが学校関係のお客様がお使いになっているものです。すみやグッディは販売する管楽器すべてに納品前点検を行っていますので、点検前の全く未使用の新品もありますし学校備品として何十年も使用された楽器まで状態は様々です。

学校の生徒さんは初心者で初めて楽器を手にされる方も多いですから、うまく音が出せない原因が技術の題なのか楽器の不具合なのかが判断できないことが多いですよね。
新品の楽器であっても保管場所や保管時間、輸送中の振動等で残念ながらベストの状態とは言い難いものもあります。新品だからこそ納品前の点検・調整は重要です。

また、そうしてお渡しした楽器であっても状態は毎日刻々と変化していきます。
演奏後の小まめなお手入れと専門家による定期的な調整がとても大切なのですが、現実には『楽器を調整に出してしまうとその間練習ができない』ということで残念ながらそのまま放置されてしまうことが多いように感じます。

学校現場は楽器にとって過酷な環境

学校現場での管楽器はおそらく製造しているメーカーでも想定していないほどの過酷な環境におかれているといってもいいでしょう。
元々楽器は『良い音を出せること」を最優先に設計されていますので耐久性はそれほど考慮されていないのです。
高温多湿の真夏に何時間も連続で演奏したり寒風吹きすさぶ低温乾燥した屋外で演奏するなどの機会の多い学校の部活動では、それ自体はやむを得ないとしてもきちんとしたケアを心がけて欲しいですね。

ー高価な楽器を個人所有される生徒さんも多いですから、こういったお話しは是非きちんと伝えたいですね。

すみやグッディの学校販売担当の皆さんは管楽器を販売されるだけでなく、吹奏楽部顧問の先生方にこうした状況をご理解頂きアフターケアの一つとして学校での管楽器出張点検を企画して下さっていますが、とても良いことだと思います。
生徒さんお一人お一人にご自身が使用している楽器の状態やお手入れの方法を我々リペアマンが直接お伝えしアドバイスできる機会は貴重ですし、その場で可能な範囲での調整を行うことができます。
もっと多くの学校で実施出来れば良いですね。

リペアマン 杉本浩二 作業風景

「修理」と「調整」は似て異なるもの

ーところで先ほどから杉本さんは「点検・調整」についてお話し下さっていますが「修理」と「調整」は異なるのですか?

とても大きな違いがあると思います。『調整』は消耗品の交換や注油・バランス調整など実施すれば楽器が元々持っているポテンシャルを蘇らせることができます。一方『修理』は完全に元に戻すことはできません。例えば金管楽器の凹みは修理すれば元の状態に近づけることはできますが完全に復元することは不可能なのです。

ー「覆水盆に返らず」ですね・・・

ですから『修理』が必要となる前に『点検・調整』で防ぐことが大切なのです。
しかし残念ながら修理が必要になった時、いかにしてそれを元の状態に近づけるかを考え施すのがリペアマンの技術ではないかと考えています。
多くの場合、修理はほんの少しのミスで発生します。大切な楽器を破損してしまった生徒さんのショックを和らげることも考えて音も外見も可能な限り修理以前と変わらない状態でお戻ししてあげたいですね。

お客様のニーズに応えるための「妥協」

ーとはいえ、先ほどお話しにあった学校備品として使用されていた楽器を修理するのはなかなか大変なのではないでしょうか?

学校備品として長年使用されてきた楽器の状態があまり良くないのは事実です。しかも多くの場合、修理にかけることのできる予算は限られています。

時には楽器としての耐用年数をとうに越えたような楽器でも、学校現場では使用しなければならないという現実にも直面します。 またコンクールや演奏会などの本番直前にアクシデントにみまわれ、一刻を争う状況での修理もあります。

実は学校で使用されている楽器の修理のほとんどはこうした状態のものですね。そこで優先されるものは『お客様のニーズ(要望)』です。 楽器としての機能を可能な限り復元しつつも取捨選択を行い妥協できる範囲でいくつかのプランをお客様にご提示し、そのニーズにあった修理を行うことが重要だと考えています。

こうした修理の場合、同じ状態の楽器は1本もありません。
これまでの修理の経験と知識の中で培った沢山の技術の引き出しの中からどれが最適なのかを選択して・・・本当に毎日が新たな経験と学習の連続ですよ(笑)

すみやグッディでは、管楽器修理のスペシャリストが、あなたの大切な楽器をサポート致します。
修理からチューニングまで、何でもお気軽にご相談下さい!
※メーカー修理にも対応しております。こちらもお気軽にご相談下さい。

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