バンドパートの楽器隊として、ギター・ドラムをそれぞれ記事にてご紹介しましたが、残るはベースです。

僕自身の経験上ではありますが「何をしているのか、何のためにいるのかわからない」「ギターとの違いがわからない」という質問を受けたことが度々あり、なにか謎のベールに包まれた楽器になってしまっているベース。しかし、まず最初にこれだけ言わせてください。

ベースはバンドにおいて最も重要なパートです！

パートに順位付けするということではなく、ベースがいないとそもそも「バンド」という形を成すことが難しくなります。今回もマニアックな内容はございませんが、ベースは一体どんな楽器でどんな役割を担っているのか、この部分に触れながらその魅力をお伝えできればと思います。

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ベースの役割①　ポジションのお話

まずベースのポジションについて。
僕はいつもベースの立ち位置や重要性を人に話す時、ケーキの話をしています。お誕生日に出てくる、イチゴのホールケーキを思い浮かべてみてください。そのケーキの各部分をバンドのパートに当てはめてみるとこんな感じになります。

ドラム　→　スポンジケーキ（土台。非常に大事）

ベース　→　生クリーム（これがないと上の飾りが乗らない）

ギター　→　イチゴ（見た目を綺麗に彩る）

ボーカル　→　お誕生日おめでとうプレート（目立つのでまず最初に目が行く）

いかがでしょうか。これだけでまずベースの重要性をご理解いただけると思います。
生クリーム無しの状態は味に関しては言わずもがな、スポンジケーキに直接あれこれ乗せようとしても、安定して乗せられずにイチゴもコロコロ転がっていきそうです。そもそも、生クリームの無いケーキはケーキと呼べるのか。これが冒頭の「最も重要なパート」たる所以。ベースは土台（リズム）と飾り（装飾音）の繋ぎ役。全体をひとつの作品とするのに必要不可欠な存在です。

少し音楽っぽい話に寄せると、皆さんお持ちのスマホでこの生クリームの有無を感じ取ることができます。スマホに内蔵されているスピーカーで音楽を聴くと生クリーム無し状態、イヤホンを付けて聴くと有り状態です。スマホのスピーカーから流した音楽が何かこうシャカシャカして浮いたような軽い感じになるのは、ベースの担当域である低音がしっかりと聴こえないのが原因です。

また、生クリームの種類によってもケーキの味や印象がガラッと変わります。ベースがどの長さの音符でどの音程を使うか、それ次第で作品の雰囲気が決まるといっても良いくらい、ベースが曲全体に与える影響は大きいです。
ドラムの記事で「ドラムは曲の支配者」という言い方をしましたが、ドラムが表立った支配者ならベースは「影の司令塔」といった感じでしょうか。ちょっと渋い、でもカッコ良い。こういった立ち位置が好きな方にぜひベースをやってみていただきたいです。

ベースの役割②　ギターとの違い

写真でそれぞれギターとベースを並べてみました。左がギター、右がベースです。

まずは本体の大きさから。ベースの方が長く、立って構えた時に下の方にすればするほど格好良く見えるという魔法のような可能性を秘めています（個人の主観が入っています）

次に弦の本数。世の中には変則的な物もありますが、一般的にベースは4弦、ギターは6弦です。写真でいうと上の先端部分、ヘッドと呼ばれる場所についているペグ（弦を巻く時に回す部分）の数でその楽器の弦の本数がわかります。そしてベースの4本の弦、実はギターの太い方の弦4本と同じ音でチューニングされます。ただし、同じ音ではありますが、ベースの方が1オクターブ下の音になります。

この1オクターブ下というのがポイントで、ベースの守備範囲である音域のほとんどが低音域です。その音域での和音というのが人間の耳にはなかなか聴き取りにくいということもあり、ベースは単音で演奏されることが多くなります。
ギターのように「コード（和音）の押さえ方を覚えなきゃ！」なんてことがありません。ここはギターよりも接しやすい点と言えるのではないでしょうか。

＜ベースのココがおすすめ！＞

○ギターよりも弦の数が少ない！

○演奏は単音がメインなので、和音（コード）の押さえ方を覚えなくても大丈夫！

○譜面も単音表記がほとんどなので非常に読みやすい！

恒例の、まずは実際に触ってみよう！

おとサロンオーレ藤枝　エレキベース講師
岩瀬勇一先生

普段はあまりベース単体の音を聴くという機会は多くないと思います。
ぜひ体験レッスン内でベースの音というものをぜひ聴いてみてください。弾いている本人の身体も揺さぶる重低音、きっとクセになりますよ！

ヤマハのレッスンでは、他の楽器の音を流して合わせて演奏したりもするので、ベースの入っていない音源に自分の演奏を足すということもします。今回お話しした中にあった「ベースの入った状態・入っていない状態」を体感していただけると思います！

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