梅雨ということで、雨にちなんだ曲のピアノ楽譜について書いていたところなのですが、いきなり例年より20日も早い梅雨明け宣言が...！でもだいぶ書いたので、とりあえず紹介させて頂きたいと思います(汗)。

まずは、ショパン作曲のピアノ曲、24の前奏曲第15番の『雨だれ』。
有名な曲ですよね。

この曲は、ショパンがパリで知り合い恋に落ちたジョルジュ・サンドと一緒に、療養も兼ねてスペインの近くの地中海に浮かぶマヨルカ島(マジョルカ島)の修道院に滞在していた時期に作られたそうです。

左手で奏でられる八分音符の連打の音が静かに落ちてくる雨の音を表現し、途中短調に変わったところで右手に移行し雨が激しくなっているイメージ、そしてまた左手の連打の長調に戻り、雨も静かになり終わっていく、というのが個人的な感想でございます。連打と、そこにかぶせられる優雅な旋律が、弾いていると心を落ち着かせてくれる気がします。
全音ピアノピースNo.72 『雨だれの前奏曲』
全音楽譜出版￥550(税込価格)
他にも、名曲集などに収載されている、幅広く愛される名曲です。

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2番目は、『雨にぬれても』。
1969年の、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード主演の映画『明日に向かって撃て』の挿入歌として有名です。

こちらは長調で軽快なリズムの曲ではありますが、歌詞の内容は、雨をブルーな気分や出来事に例え、不平を言いつつも、「僕は自由だ、なにも心配しなくてもいいんだ」と、ポジティブな方向へ持っていき、聴いている側も希望が湧くというか、共感できる内容で、大好きな曲のひとつです。
蛇足ですが、イギリスの国民的バンドとも呼ばれるManic Street Preachers(マニック・ストリート・プリーチャーズ)というイギリスのバンドがありまして、1995年にUKのミュージシャンたちが集まって発売された『HELP』というチャリティアルバムに、この曲を提供していて、それがとても心に響きました。
楽譜は初心者の方々にも弾きやすい、やさしいアレンジのものを紹介致します。
『趣味で愉しむ 大人のための ピアノ倶楽部 映画音楽の世界』
全音楽譜出版 ￥1,760(税込価格)
要所要所に"指くぐり"などのアドバイスがあるのが助かります♪

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そして、最後に、坂本龍一作曲の『Rain』という曲。
またしても映画音楽になってしまいますが、坂本龍一が日本人として初めてのアカデミー賞作曲賞を受賞した、1988年の映画『ラストエンペラー』のサウンドトラックの1曲です。雨の、辛く悲しい場面で流れる曲なのですが、とても美しい曲ですので、ぜひピアノで奏でてみてはいかがでしょうか。
KMPより出版されている、『坂本龍一 ピアノ・ソロ』という曲集を紹介致します。『Rain』の他にも『戦場のメリー・クリスマス』『エナジー・フロー』など、坂本龍一の名曲を楽しむことができます。模範演奏CD付きで、BGMとしてリラックスした自由時間を過ごすことも出来るのではないかと思います。
『坂本龍一 ピアノ・ソロ』
KMP出版￥2,530(税込価格)

といわけで、3曲を紹介させて頂きました。
梅雨は終わってしまいましたが、静かに降る雨の日などに楽しんで頂けましたら幸いです。
すみやグッディSBS通り店には、他にも楽譜が多種類ございますので、ぜひお寄りくださいませ。心よりお待ち申し上げております♪

楽譜係　高木

【静岡　清水】
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